プリンで繋がる人たちの輪Producer interview生産者の声
伊那市 お茶屋いちえ 井口 裕太 さん
お茶の魅力を伝えていくお店
まず、お茶屋いちえさんのことをお伺いしてもいいですか?
このお店自体は2年ほどですが、活動自体は今4年目です。お店をやる前の2年間は地元のスーパーや直売所をぐるぐる行商で回っていましたね。
その前の6年間は静岡でお茶の生産に携わっていました。
行商で回っていた時は、地元で販売をしながらお茶の魅力を伝えていく活動をしていました。
このお店は日本茶の専門店なのでコーヒーもないし、海外のお茶もないんですよ。静岡をメインに鹿児島や京都など全国の産地のお茶を扱っています。
お茶ってあまりにも身近すぎて、意外と皆さん知らない事が多いんですよ。 体に良いのは知っているけど、「じゃあ何が体にいいの」とか、「入れ方でどう味が変化するの」などそういういったことを伝えていければと思っています。
親子3世代でこれるようなお店に
お店ではどういった商品を販売していますか?
お茶の販売をしていくなかで、お茶の表現はもっと出来るなと感じたので、日本茶を使ったカフェメニューや地元の牛乳を使ったジェラートなども販売しています。また、実際にお茶を僕が急須で入れて販売もしています。
年配の人はお茶っ葉を買って普通に家で飲むので急須一杯のお茶を、300、400円でカフェで飲むかと言われるとなかなか難しいんです。じゃあ家で飲めばいいじゃんってなる。
逆に今の20代以下の人は、お茶っ葉を買って家で急須で飲むかといわれるとこれまたなかなか難しいんですよね。家に急須が無い人がほとんどだと思うので。
だから、昔は当たり前の急須でいれた日本茶を飲むという文化は今の若い人たちにとっては価値になっていると感じているんです。
それに、生活も文化も飲み方も変化する中で、日本茶自体はペットボトルで飲まれているんです。
そういうこともあって、お茶の専門店で急須でいれたお茶を飲んでみて、やっぱりペットボトルと違うって思ってもらえたり、お茶の淹れ方を自分が教えたり、お茶のことを知ってもらう拠点になればと思って提供しています。
僕らも新しい世代にお茶をもっと発信していきたいという思いがあるので、この店も親子3世代でこれるようなコンセプトで店づくりをしています。
おばあちゃんはお茶っ葉を買いに帰て、娘さんはお孫さんを連れてカフェを利用しにきてくれて、帰りにお茶を買って帰るとか。何か地元へ出掛けるきっかけとなって、さらにお茶っていいよねってなってくれたら嬉しいです。
日本茶の専門店として、日本茶の魅力を若い人からお年寄りまで発信していける場所にしていきたいです。
高遠ほうじが生まれたきっかけ
ネットショップでもお茶を販売しているんですね?
僕らもネットショップはさらに力入れていこうとは思っているんですけど、まずは地元の人に飲んでもらいたいんです。地元に根付きたい。じゃあ根付くために、地元の人に飲んでもらえるお茶をつくろうっていう思いがきっかけで、この高遠ほうじが生まれました。
お茶の生産をしていて原料は分かっていたので、棒ほうじの茎の部分を、葉っぱをあえて取り除いて、強火で焙煎しました。そうすると香ばしくて、それでいて焦げ目も少なくて、苦みもすくないお茶になりました。
茎と葉っぱが混ざっていると葉っぱがすぐに焦げてしまって、茎の部分が生になっちゃたりとか、焙煎が均一にならないんです。
苦いお茶ってあると思うんですけど、大体は焦げてしまっているからなんです。苦みって焦げみなので。
ただ茎の部分って焙煎を上手くすると甘みになるんですよ。冷めるともっと甘みが増しますよ。
地元の人に飲んでもらいたいということで高遠棒ほうじをオリジナルで作って2年ちょっと経つんですけど、ようやく根付いてきてくれました。、地元のお土産品にも登録してもたったりもしました。
おもてなしプリンとの出会い
おもてなしプリンとの出会いのエピソードを聞かせてください。
お土産に登録される前にHさんの奥さんが高遠だったり、僕も高遠のほうじを発信していたので、ちょうどお互いのアンテナにはまって、それがきっかけでおもてなしプリンっていうのも知っていたんですよ。おもてなしプリンは食べた事もあったし、大芝の湯にもよく行っていたので、うちとしてもプリンを作りたいなって気持ちもありました。
ただどうしても設備の許可等が必要になってくるのでうちでは作れなかったんです。だから本当にいいタイミングで声をかけてもらえました。
それに僕もちょうど調理用の高遠ほうじパウダーを作って製品化しようと考えたタイミングで、まだ世にも出していなかったので。
本当に奇跡的なタイミングだったと思います。
唯一無二の味を作りたい
おもてなしプリンとコラボ秘話を教えてください。
高遠ほうじは結構深煎りなんですけど、おもてなしプリンは唯一無二の味を作りたいっていう熱意が凄いので、おもてなしプリン用の焙煎をつくりました。高遠ほうじをさらに深煎りにして、あの味わいになるように焙煎をもっと強くして作ったパウダーでほうじ茶プリンを作ってもらって…本当に何回も試作しました。
何パターンも試作してようやくできたという感じで…。配合やカラメルの有無とか、混ぜて食べるのかなど食べ方も含めて、何パターンも試しましたね。
運命的な出会いをして、試行錯誤を経てプリンが出来上がって食べた時にどう思いましたか?
他で味わえないですね。やっぱりほうじ茶も深入りしてあるから。ただお茶の風味も大事だけど、一番はプリンの良さもなければいけない。
おもてなしプリンはいい卵や牛乳も使っているから、原料をそれぞれちゃんと味わえるものになったなと思います。
お茶屋さんがつくるプリンって、お茶が全面に出ているものもありますが、おもてなしプリンはバランスが凄い。
うちのほうじ茶もだし、牛乳や地元のそれぞれの素材の存在が生かされたプリンになっているから、そこのバランスが凄くいいプリンができたなって思います。
おもてなしプリンの魅力
色々なコラボがある中で、おもてなしプリンの魅力はなんだと思いますか?
地元の繋がりを生むプリンですね。 地元を味わうプリンとして地元を大事にしてコラボしているから、地元に根付いているんですけど、プリンがきっかけで生産者同士が繋がったりもしています。僕らは高遠つながりで高遠焼の浦野さんでお茶を使っていただいたりしています。
そういう繋がりを生んでくれるんです。そういった意味ではただのプリンではない。
ちなみにご出身は伊那ですか?
僕は伊那です。はじめは全く違う職業をしていて、たまたまお茶が好きになって、それでお茶を一から学びたいって思ったので地元の企業を辞めて、27歳の時に静岡の製茶会社に入って、畑の土作りから6年やった戻ってきたんです。地元のどういうところが魅力だと思いますか?
人ですね。僕が地元を知っているからかもしれないですけど、やっぱり繋がりが強いですよね。若い人たちも、割と繋がりを意識しているのかなって思います。
だからこそお茶を通して地元に貢献したいということで、3世代これるようなお店作りをしています。
若い子も地元で作られているっていうので、おじいちゃんおばあちゃんのお土産に選んでくれたりしますね。
地元を大切にする人が多いんじゃないですかね。
もちろん県外に出てまた帰ってくる人もいるし、地元の横の繋がりが強いと感じますね。
それは人によって感じ方が様々だと思いますけど、僕はその繋がりが良いとおもいました。
最後におもてなしプリンを一言で表すとなんだと思いますか?
繋がりじゃないですかね。味がおいしいのはもちろん、色々な味がありますよね。うちはほうじ茶でコラボしていますけど、それこそ繋がりで出来たもの。
この通販サイトをきっかけに今後県外に出て行って、県外の人が間接的だけど、伊那や南箕輪、大芝高原、うちのほうじ茶などを知ってくれて繋がりが生まれるといいなと思います。
プリンじゃなかったら、また変わっていたかもしれません。
プリンだと年代問わず食べれるから多くの人と繋がることが出来るんだと思います。
日本茶のお店 いちえ
Ooshibakougen no omotenashi
信州(長野県)の南信に位置する南箕輪村、大芝高原。
この地でこのプリンは誕生しました。プリンを通して様々な人の手や想いが加わったプリンは
まさに南箕輪村の「輪」のプリン。
とろける口当たりと優しい甘さ。一度食べたら忘れられない味。
信州南箕輪村大芝高原のおもてなしとしてお土産に、ちょっとした贅沢おやつに。
あなたのそばに南箕輪村大芝高原のおもてなしをお届けします。