プリンで繋がる人たちの輪Producer interview生産者の声
南箕輪村 いちごの杜 大井 敦さん
香りが強くて甘さもある夏いちご
どんな種類のいちごを作っているんですか?
ゆめごこちというブランド名のいちごで、登録品種名は信大BS8-9という信大で作られたいちごです。特徴は四季成りのいちごなので、ハウスで1年中つくれますね。
四季成りの品種って少し味が薄いとかすっぱいとかそういうイメージが強くて、当然そういう品種も多いんですけど、その中でも味が濃い目というか、香りが強くて甘さもあって…という変わったいちごです。
この辺りは信大BS8-9がきっかけで夏いちごを何軒かやっているところがありますね。
ゆめごこちの味を出したソース開発
おもてなしプリンとの出会いのエピソードを聞かせてください。
きっかけはいちごの杜を出入している業者さんからの紹介です。いちごをHさんに食べていただいたら、おいしいからこのいちごで何かできないかということで、最初はいちごソースのいちごプリンから始まりました。そこからの繋がりですね。
いちごソースは思考錯誤をいっぱいしました。
はじめはどちらかというジャムに近かったので、プリンに使うのにもう少し使いやすくということでソースにしていきました。
それでかなりたくさん作った結果…あのいちごのソースに行きつきました。ゆめごこちの味を出したソースができないかという依頼でしたが、結構厳しかったです。(笑)
でも、プリンがおいしかったので、何か役に立てればという思いで作りました。
南箕輪の発祥のこの品種を繋げていきたい
鍵屋さんをやりながらいちご農家さんもしてらっしゃいますけど、どういったきっかけでいちごを作ろうと思ったんですか?
いちごはもともと別の会社で、別の仲間と最初に立ち上げて作り始めました。もう10年くらい前ですかね。立ち上げ時に作るものをキュウリやオリーブなどいろいろ考えた中で、夏いちごに結構可能性があるんじゃないかって思った時に、ちょうど信大でも開発が終わって、これから一般の農家さんに売りますよっていう時期だったんで、じゃあ夏いちごやろうかっていうのが最初のきっかけです。
それで、そこから7年くらい最初の仲間と一緒に会社をやっていたんですけど、だんだんいちご以外のものを作る方向性に会社も変わり始めてきました。
ただ僕はもう少しこの品種をしっかり作りたかったので、独立して、いちごの杜を立ち上げました。
信大BS8-9っていう品種をきちんと作りたい、そしてこれから作る人たちの指針になるような有効になるような何か術を見つけたいなというのがあって独立をしたんです。
この品種を信大で作ったのがうちの父っていうこともあったし、夏いちご自体にもっと可能性があるものだし、もう少し評価をもらえるものだからと客観的に思っていました。
また、新規でこのいちごを作る人がいっぱい増えている現状もあったので、南箕輪の発祥のこの品種をきちんとうまく繋げていきたいなっていう思いがありましたね。
飾らずにそのものが本当に美味しい
おもてなしプリンの魅力はなんだと思いますか?
はじめて食べたときは、結構衝撃的でしたね。専門店ではないのに専門店以上の味がでているというのがすごいと思いました。そんなにプリンを知らなかったですけど、何か普通じゃないと感じました。高級プリンを貰って食べたりもしましたけど、何かそれとは違う。
ちゃんと本当に美味しいっていうのかな。変に飾って美味しいじゃなくて、本当にシンプルに美味しいっていうのがありましたね。
飾って売れているものっていっぱいあるじゃないですか。
でもそういうのはあんまり僕自身が好きではないから、素材の味が活きるものがいいのかなっていう思いはありますね。
うちが作っているいちごも同じような感じで作っているので、飾らずにそのものが本当に美味しいっていうところに共通点があったような気がしました。
それに南箕輪繋がりっていうのがすごく面白いかなって思っていて。
信州大学が南箕輪で、うちの会社も南箕輪で作っていて、それでこのプリンも当然南箕輪なので、すべて繋がっているなって思っています。
南箕輪でこんなことが出来ているんですよっていうのを外部にも繋げていきたいですね。
その魅了的なプリンを作っている大芝高原はどんなところだと思いますか?
やっぱり道の駅なので、いろいろなものが発信されていく場だと思うんですよね。僕もいちごの杜の他に商工会に入っているので、商工会の事務局では当然できていないことがここでは出来ている。
いろいろな人が、お風呂の人もそうだし、森林セラピーで歩きにこられる方もそうだし、スポーツをやる子供たちだったり、いろいろな人が来られるので、そういう万人に向けた発信っていうのが出来ている場だと思います。
そのおもてなしプリンを一言で表すとなんだと思いますか?
繋がりじゃないですかね。使うミルクなどのお話もお伺いして、やはり全部繋がりで出来ているので、いろいろな繋がりで成り立っているという点が単純に面白いですね。いちごジャムを保育園に寄付
プリンに限らず、今後いちごでやっていきたいことはありますか?
いっぱいあります。なので全然まとまらなくて。加工品だとソースは瓶つめのタイプを作って販売しています。去年はコロナの影響でジャムが関係するイベントにいろいろなところから声をかけていただいたんですけど、全部だめになってしまって、まとめてはけるはずだったジャムもびっくりするくらい余ってしまいました。
それでいちごジャムを保育園に寄付したんです。
結局全部捌くには時間がかかるし、結構こだわって作っているので、賞味期限も長いけど、色目が変わってくるのが嫌だったので。
それに、子供たちがかわいそうだなっていうのがありましたね。役場で保育園の子供たちにあげたいということを相談したら、担当の方も動いてくれて贈ることができました。
ちょうど2020年3月くらいは、ちょうど子供たちが意味も分からず、どこにもいけないっという状況でしたよね。
小中学生になるとなんかやばい病気が来て~外行けないんだよっていうのはわかっていたけど、保育園の子達って全然わからないんですよね。
「なんでどこにもいけないの」「なんでごはん食べにいけないの」って。
それで考えた時に、じゃあうちで出来るのはジャムの寄付。
甘いモノだし子供たちも喜んで食べてもらえるかなっと思いまして。
喜んでもらえてとても嬉しかったですね。
いちごの杜
Ooshibakougen no omotenashi
信州(長野県)の南信に位置する南箕輪村、大芝高原。
この地でこのプリンは誕生しました。プリンを通して様々な人の手や想いが加わったプリンは
まさに南箕輪村の「輪」のプリン。
とろける口当たりと優しい甘さ。一度食べたら忘れられない味。
信州南箕輪村大芝高原のおもてなしとしてお土産に、ちょっとした贅沢おやつに。
あなたのそばに南箕輪村大芝高原のおもてなしをお届けします。