トップ > 生産者の声 > 平澤 源司 さん

プリンで繋がる人たちの輪Producer interview

平澤 源司 さん

伊那市 老舗亀まん 平澤 源司 さん

創業明治8年。銭湯からはじまった伝統。

亀まんさんのことを教えていただけますか?

創業は明治8年で今は150年くらいになります。
元々初代が『亀の湯』という銭湯として開業しました。その時、お風呂の蒸気でお饅頭をつくっていたら、お饅頭の方が有名になってお客様に『お饅頭屋をやったら?』といわれたのがきっかけで饅頭やさんをはじめました。その後2代目からは完全にお饅頭やさんになりましたね。僕は今5代目です。


プリンに使われるあんこは、どういったあんこなんですか?

生の豆を仕入れて、そこからすべて自家製で作っているのがウリです。
北海道産の厳選された小豆を生のまま仕入れて、それを煮て濾して、砂糖と一緒に混ぜて炊いていく工程にこだわってつくっています。
他のお店や和菓子屋さんは生の豆を仕入れていちから作るということはあまりやらないですね。大きい会社とかはやっているんですけど、うちくらいの小さいお店はまずあまりやらないと思います。
生の豆を煮て、濾すまでがすごく手間がかかるので、その部分を省いて、砂糖と混ぜて練る工程からはじめているところが多いですね。
手間ひまかけて作っているのが、うちのあんこです。




開発から生まれた絶妙な塩味のあんこ

どういったきっかけでコラボすることになりましたか?

お互いのところに出入りしている業者さんがいるんですけど、その方から『Hさんが亀まんさんとコラボしたプリンを作りたいと考えているらしいです』という話を聞いたことがきっかけです。
うちもプリンを作りたいと考えてはいましたが、設備や環境の問題で難しくって、そういうお話がきたので、これはコラボするしかないと思いました。


おもてなしプリンがあったことはご存じでしたか?

知ってはいましたが、実は食べたことは無かったです。コラボの話をきっかけにおもてなしプリンを食べてみたら『あっうまいな!』って思ったので、これは絶対にコラボしようと決めました。


出来上がったコラボプリンを食べてみての感想はどうでしたか?

プリンとあんこは絶対合うと思っていましたが、想像を超えて美味しかったです。(笑)
Hさんがすごくこだわって、力を入れて3カ月くらいかけて開発してくれて、何回も試作したものを食べさせていただきました。
中にキューブ状の羊羹が入っているんですけど、塩味のバランスが絶妙なところを探していただいて、予想以上に美味しく仕上がったなと思いますね。


塩気があるあんこはプリン用につくったんですか?

そうですね。通常のあんこの中にも、甘さを引き出すために少し塩を使ってはいますが、プリンの中に入った時にもうすこしパンチがほしいっていうので、塩羊羹のようにして味にアクセントをつける意味でつくりました。
プリンが甘いので、全部が甘いとぼやけるというか。塩っ気が味を引き締めてくれる仕上がりになりました。


ミルクあんこプリンは亀まんさんにも置いているんですか?

はい。高遠本店と、万寿庵で週末中心に数量限定で販売しています。
結構みなさん知って来ていただいているので、割ととすぐに無くなりますね。
リピーターさんもついてくれて、じわじわと浸透してきている感触はあります。




お客様の伝統として
子供や孫に受け継いでいってほしい

ご主人は伊那出身ですか?

そうですね。高遠出身です。大学から東京に行って、そのあとホテルのパティシエで4年ほど洋菓子を作っていました。
洋菓子はいろいろな道具を使うんですけど、和菓子はそこまで道具に頼らないで手先の技術でつくるので、そういった部分が大切だなと感じていますね。
洋菓子に比べると、和菓子は材料とか作り方がシンプルなんですが、逆に奥が深いです。


東京から地元にかえってきて感じた地元のいいところはどんなところですか?

高遠は桜が有名ですが、春になると桜が沢山咲いて桜に囲まれているので、その雰囲気が大好きです。
あと、小さい街なので人と親しみやすく、皆さんが知り合いという雰囲気が東京よりものびのびできるなと感じますね。


最後に亀まんさんの今後についてお聞かせください。

うちは150年くらい伝統がありますが、お客様に伝統を作っていってもらえると嬉しいですよね。
うちの伝統を売るのではなくて、うちの饅頭をお客様自身が伝統として自分の子供や孫に受け継いでいってくれればと思ってやっています。



亀まんオンラインショップ
老舗亀まん公式ホームページ
instagram

Ooshibakougen no omotenashi

信州(長野県)の南信に位置する南箕輪村、大芝高原。
この地でこのプリンは誕生しました。プリンを通して様々な人の手や想いが加わったプリンは
まさに南箕輪村の「輪」のプリン。
とろける口当たりと優しい甘さ。一度食べたら忘れられない味。
信州南箕輪村大芝高原のおもてなしとしてお土産に、ちょっとした贅沢おやつに。
あなたのそばに南箕輪村大芝高原のおもてなしをお届けします。